最初に
該当ゲームのネタバレあり
steam版です
2019 steamウィンターセール対象ゲーム
SOMA
一人称ホラーゲーム。
一人称であることを上手に活かしたストーリー展開だったかと思います。
主人公が唐突に見知らぬ場所に飛ばされ、目的を探していく中でヒトの存在という概念に向き合っていくゲームです。
広義の意味では異世界転生ゲームかもしれません。時代が追いつきました。
ホラーゲーム
俺はあまりホラゲをやらない人間です。
怖がりとかそういうのが理由でなく、ホラゲって「とりあえずパズル要素入れとくか」みたいな安直な設計に走りがちなので、
せっかくおどろおどろしい舞台を用意されても右往左往してるうちに没入感が消えるんですよね。
それが嫌いであまりやってないです。
今作もかなり容易とはいえパズル要素が混入しています。
分かりにくいところにキーアイテムを配置したり、
あからさまに「ここを迂回路にして敵との接触を避けるんだ」みたいなマップを提示されたり、
機械的な作業を意識するまでにそう時間はかかりませんでした。
(まあ主人公機械だしね)
(一応ネタバレありって言ったから許される)
いきなりババーン!ギャー!みたいに脅かしてくる洋画ホラー要素はとても少ないだけに、
作業的に進行しているという状況を意識してしまう要素が散見されたのは残念でした。
ワンパターンなストーリー進行
主人公が立てる全ての計画に関し、途中で想定外のトラブルが起き、
Bプランを選択することの連続です。
トラブルが起きるたびにいちいち退屈な海底散歩を強要されるので、いよいよ参りました。
最初は「おーきれい」とか頭空っぽにして楽しんでたはずですが、
何度も同じような展開で海底を進むことになるとうんざりします。
景色に代わり映えがないのが嫌気に拍車をかけています。
(オミクロンに行くときの海底だけは光景が結構異質だったので良かったかな)
唐突に人の定義を語りだす主人公
記憶が曖昧ですが、ゲーム中盤ほどで記憶と意識の複製に対して苦言を呈するあたりでしょうか。
「あ、これ作者が説教したい奴だ」と一気に感情移入できなくなりました。
もうちょっと自然な導入があったら良かったとは思いますが、
その時点では謎がほとんど解けてなく、自分が置かれた現在の状況に対する整理も中途半端でした。
そんな状況で口から出る言葉ではないですね, 冷静というか思考が飛躍してます
丁寧に作られた世界観
特に考察をするほどゲーム内テキストを読み込んだわけではないので自信はありませんが、
大きく破綻していることもなく、テーマも一貫しており非常にまとまった設定に落ち着いていると思います。
複製元の人格の処分をプレイヤーに委ねたり、または複製元人格の最期を主観的に見届けさせたりと、
人格のクローンに対して悲観的な面を強調しているのがやや目立ちました。
そして、そんな土壌で描かれるラストのARK内のシーンはほぼ皮肉の意味合いでしかないように感じました。
(でも良し悪しを論じているわけではないはずです)
謎をほとんど残さず消化するストーリー
ここは素晴らしいです。
単に"俺が考察させたいだけのゲームが大嫌いだから"という個人的な趣味嗜好に依存しているだけの感想なのかもしれません。
音へのこだわり
そこら辺に落ちてる雑貨を投げた時の音が全部違ってたり、
恐怖を煽るのに効果的な音をいちいち作ってたのには脱帽しました。
本作はぶっちゃけゲームじゃなくて別の媒体で展開した方がいいかと思うのですが、
正直音の要素だけで"ゲームでも良いかな"と思わせるくらいには良かった点でした。
雑感
447円で購入してクリアまで7.7時間でした。
値段を考えると悪くはない買い物でした。
正直、SFとしては特に斬新でない題材を扱っていて既視感があり、
ホラゲの決定的な欠点(ゲームっぽさ, 作業感)をやはりなぞってしまったというのもあって個人的な評価はそこまででもないのですが、
終始彼女と2人でプレイしてそれなりに盛り上がれて楽しかったです。
(1人でやったらたぶん相当酷評してたんだろうなとは思う)
でも音の作り方だったり丁寧に作られた雰囲気だったりはかなり没入できるもので、
これを味わうために500円弱払ったのだと思うと本当にいいコスパだったかなと。
いきなり脅かしてくるのが嫌いなので、そういうのがなかったのもストレスフリーで良かったです。
(他人にオススメできるかといえばまあオススメできるかな、くらい)
そういえば、運動不足のせいか、FPSをやるとすぐに気分が悪くなる体質になってしまいました。
幼い頃はひどく揺れる車中ですら携帯ゲームができるほど三半規管が強かったはずなのに悲しくなりました。
本当はHaydeeとかskyrimもっとやりたいんですよ, もうダメなのかな俺は